【再入荷】文豪シリーズ『SALINGER』静寂の中の衝動

まだ誰も目覚めていない朝に

休日の朝、いつもより2時間早く目が覚めた。

静まり返った部屋、まだ色づいていない空。
窓を開けると、冷たい空気がゆっくりと頬に触れた。

新しい朝が来たばかりの世界。

今ならこの静かな空気をゆっくりと堪能できるかもしれない。

そう思うと、無性に外に出たくなり、文庫本をポケットに入れ、コートの襟を立てる。

自分だけが知っている“世界の隙間”にそっと足を踏み入れるように、ゆっくりと家を出た。

だれもいない、薄暗い朝の静かな道を歩く。
会話もない、クラクションも聞こえない。
街はまだ夢の中にいるような気配だけが漂っていた。

「早朝から開いているあのカフェ、たしかまだあるはずだ。」
ふと思い出し、いつかの記憶を辿るように足を向けた。

 

15年ぶりの『ライ麦畑でつかまえて』

オープンと同時にカフェに着き、席を取った。
数名の早起き仲間が、それぞれ新聞を読んだり、ゆったりとまどろんだりしている。

ぼくは、カウンターの隅に座って、文庫本を取り出した。

サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』。

十代のころに何度も読んだ本だ。

静かだけれど、なぜだか衝動的に外へ出たくなる朝には、ちょうどいいと思った。 

深入りの珈琲をひと口飲み、Mr. Gentleman EYEWEARのアイウェア『Salinger』をそっと耳にかける。

そして、本をひらき、15年ぶりにホールデン・コールフィールドに再会した。 

 

 

再入荷『Salinger』人気の文豪シリーズ

 

 

Mr. Gentleman EYEWEARの人気ライン〈文豪シリーズ〉のひとつ、『Salinger』が再入荷。

モデル名の由来は、20世紀アメリカ文学を代表する作家、J.D.サリンジャー。繊細で内省的なまなざしにふさわしい一本だ。

文豪シリーズ三兄弟（サリンジャー、カフカ、ヘミングウェイ）の中でも最も小ぶりな形状。ボストンとウェリントンの間にある“フレア型スクエア”のシェイプは、直線と曲線が織りなす絶妙なバランスをもち、丸みのあるアジア人の顔にも自然に馴染む。

製造は、眼鏡の聖地・福井県鯖江市の工場。長年の技術を継承する職人の手により、繊細な意匠と快適な掛け心地が丁寧に形作られている。

静かな佇まいの中に、確かな品格が息づくフレームだ。

 

色に宿る、まなざしのニュアンス

それぞれの色彩に、異なる感情と景色が滲む。日々の装いに静かな陰影と奥行きを与えてくれる3色が再入荷。

Salinger-A Black

揺るぎない黒。沈黙の中に潜む強さ。艶やかすぎず、マットすぎない絶妙なブラックが、顔まわりを静かに引き締める。

“フレア型スクエア”のリムは、クラシックとモダンの境界を漂うような佇まいを生み出す。

テンプルは耳元に向かって細くなる設計で、横顔に自然な抜け感を与え、耳にかけやすい構造。

漆黒のアセテートに、沈黙の中に潜むような意志の強さを宿す一本。 どんな装いにも馴染みながら、確かな存在感を放つ。

Salinger-D Dark Green Swirl to White Marble

深いグリーンのスワール模様が、ホワイトマーブルへと緩やかに移ろうカラーは、優しくも鮮やかな印象を残す。

柔らかなアセテートの質感と、光を受けて表情を変えるカラーリングが、装う人の肌に自然と溶け込む。

芯金には透け感を持たせ、正面からも構造美を感じさせる意匠に。フロントとテンプルの接合部にはメタルパーツを採用し、構造に品のあるアクセントを添える。

控えめな色彩で自分らしさを引き立てたいときに最適。

Salinger-I White Marble

やわらかなグレーが、感受性の記憶をそっと呼び覚ます一本。 どこか曖昧で、どこにも決めつけられないニュアンスカラーは、“少年のころのまなざし”と“大人の静けさ”を同時に映し出す。

自然光の中では優しく、室内では知的に。場面によって表情を変えるその佇まいは、自分の内面と静かに響き合う。 気負わずに掛けられ、それでいて印象を残し、内面の感情にそっと寄り添うような静けさを纏う。

【新色】SALINGER-J Native Green

静けさの中に、自然の色彩が息づく深いグリーンを基調に、木々の葉が揺れるような透明感と濃淡のリズムが走るカラー。

単色ではない複雑なマーブル模様が、表情に奥行きを与え、光の加減で印象を変える。

秋冬には、落ち着いたトーンのトップスと合わせて、柔らかくも引き締まった印象に。

ダークインディゴ系のデニムと組み合わせることで、カジュアルすぎず、ほどよい抜け感をまとった“大人の余裕”を演出できる。

 

朝の終わりに

「ライ麦」の世界に没頭し、あっという間に数時間が過ぎていた。
街はすっかり目を覚ましている。
文庫を閉じ、ぼくは残りの珈琲を飲み干す。
たしかな視線で世界を見つめるために、静かに席を立ち、外へと歩き出した。

 

 

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